今回は『エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン 2018』から、「出生時体重」をとりあげます。

出生時

 この話題は、「腎臓病ってなんだ?Q&A」において、とりあげましたが、その後、もう少し詳しく知りたいというリクエストがありました。
そこで、ガイドライン上では、どのように扱われているかを見て参りましょう。

 我が国では、日本では低出生体重児が増えています。当初は出生児の約5%でしたが、2017年は9.4%と倍増してきています。原因の一つとされているのが、妊娠時の体形の変化とされています。妊娠前にやせていると、赤ちゃんが低体重になりやすいとの報告があります。この原因としては、妊娠中の栄養摂取不足、喫煙、妊娠時のダイエット志向なども関係しているとも考えられています。

 2019年のビッグデータ解析では、早産がCKD発症リスクであることを報告
したものがあります。その著者らは、早産児はライフコースを通してのモニタリングと早期予防介入が必要である、としています。高血圧、腎不全になりやすいのですが、その前段階でメタボになりやすいので、未然の防止が重要となります。

 一般的には、一つの腎臓には、血液のろ過装置であるネフロンが100万個あるとされていますが、個人差も大きいとされています。この生まれ持つ、ネフロンの数は出生体重や出生時の在胎期間と非常によく相関することが示唆されています。早産児や低出生体重児の場合は出生時からネフロンが少ない状態からのスタートとなり、身体の成長に伴い、ろ過を十分に行うのに、対応できなくなっていくと考えられます。

 出生時の体重が1kg増えると、ネフロンは約25万個増えるとされており、
具体的には、小児肥満の場合、出生時体重が低かったり、満期産でなかった場合は、この段階からの体重管理や尿検査がとても重要になります。