【Q】
 29歳男です。私は個人事業主ということもあり、年に1回区が実施している健康診断を受診しています。一昨年尿潜血で±が出ました。その後別の病院で尿検査をした際、再度尿潜血が出たので、細胞診検査を受けました。
 その結果、変性した上皮細胞が認められるだけで、異常なしという結果で、安心していたのですが、昨年の健康診断で再度尿潜血±が出てしまいました。尿たんぱくや糖はマイナスになっています。
この場合、なにか見過ごされている原因等は考えられますでしょうか?
また、尿潜血が改善されるようにするためにはなにに気をつけて過ごせばよいでしょうか。腎臓は知識のある医師が少ないということも聞いたので、不安になって質問させていただきました。よろしくお願いします。

【29】
まず、尿潜血陽性ということは、尿中に赤血球が出ている可能性があるということです。尿蛋白は陰性ですので、腎臓自身から赤血球が出ているのか、それとも尿の通り道である、尿管や膀胱・前立腺・尿道からでているのか、あるいは、赤血球は出ていない偽陽性なのかが、最初のチェックポイントとなります。
 変性上皮細胞に関しては、悪性度で問題ないという結果ですが、それ以外にも、結石や炎症などでも、尿中に赤血球がみられる場合があり、まずは、尿沈渣と、尿の比重もしくは尿中クレアチニンの検査が必要です。
 尿沈渣を行うと実際に赤血球がでているのかどうか、赤血球に変形がないかどうかなど、さまざまな情報が得られます。例えば、変形赤血球があれば、腎炎などの糸球体病変の可能性あり、などの情報が多く得られます。また、変形を伴わない赤血球が正常よりも少し多い場合は、膀胱炎や前立腺炎など、下部尿路(腎臓よりも下の領域)の検査の考慮が必要です。
 ところで、実際には、尿潜血が±ということは、原因として、尿が濃縮した状態で検査を受けた場合に、しばしば見られます。健診では、空腹時に検査を行うことが多く、もともと飲水量が少ない方で、多く認めます。尿沈渣で赤血球が少し多めにみられた場合も同じことが言えます。