【Q】
健診で尿潜血(3+)、尿蛋白±、eGFR43(昨年度は50台)の70歳台前半女性。昨年心房細動を起こし、現在循環器専門医受診中。エリキュース、シベンゾリンコハク酸塩内服中です。最近狭心症と思われる症状がありました(胸の締め付けと同時に奥歯の痛み)。主治医へ尿の定量検査を相談しましたが、他の検査(尿比重赤血球:円柱)で異常がないため検査の必要はないと判断していますとの説明がありました。尿蛋白定量検査は必要ないのでしょうか

【A】
まず、この情報でkeyになるのが、すでに心房細動があり治療中であることと、狭心症様症状が、高齢女性に起きているという点です。動脈硬化がかなり進んでいることはほぼ確実でしょう。そこで、急激な腎機能低下が生じているという重大な問題点がありますね。
 尿潜血がみられるのは、抗凝固薬エリキュースの影響があるかもしれません。ただ、本質的なのは、腎機能の急激な変化の原因です、大きくは3つに分けて考えたいところです。1つ目は腎臓自体が動脈硬化の進展で障害が強まった。もう一つは、心機能自体の低下です。腎臓を含めてどの臓器もポンプである心臓からの血流が弱まると機能が低下しがちです。そして最後には、体調不良からくる飲食量の低下による脱水傾向です。体重の変化が知りたいところです。これらの鑑別には、尿蛋白定量は欠かせません。