高尿酸血症と聞くと、まず痛風を思い浮かべる方が多いものと思います。実際、経験された方もいらっしゃるかもしれません。確かに、名前の通り、「風があたっても痛い」ような炎症がおきて、靴も履けないような病気ですから、印象は強いと思います。

 しかし、ここで知っていただきたいのが、逆に、痛風のようなはっきりと自覚できるような症状がないまま、慢性的に腎臓にさまざまな形で、悪影響を及ぼしているということです。まず、一般的に、高尿酸血症は慢性腎臓病(CKD)の進行因子となるということです。腎臓の血管を含む全身の血管に対して障害を与えることがわかってきています。この場合の、尿酸管理目標値は6.5mg/dL未満と今はなっています。

 尿酸が高い人には、痛風が起こっていなくても、CKD以外に、肥満、高血圧、高脂血症、心血管障害、脳血管障害、尿路結石が多いことがしられています。尿路結石も経験された方がいらっしゃるかもしれません。因果関係は、まだ、十分には解明されていないところもありますが、高尿酸血症から高血圧が生じてくることは、エビデンスが揃いつつあります。このように、無症状だからと言って、コントロールが不良なまま長期化するといろいろな形で、腎臓には負担が増すこととなります。

 これまで折に触れて、飲水の重要性を述べてきましたが、「尿酸」は文字通り、尿に出ていくことで、血液中の値が決まってきます(一部は、腸管からも排泄されます)。ここは、はっきりしていて、十分に水分が体にあると、効率よく尿酸は尿に捨てられます。一方、体内に水分が不足がちになると、尿はでても、尿酸の排泄効率は明らかに低下します。尿管結石になった場合、飲水は2000mlを確保するように指導されることも、この点に関係しています。次回は、高尿酸血症と腎臓病の関連を少し詳しくみていきましょう