腎機能低下とともに、尿量を維持・増加するために、飲水指導を行いますが、よく質問されるのは、水がいいのか、お茶でもよいのか。また、お茶なら何がよいのかなど、いろいろな角度から疑問をいただきます。健康事態に関心の高い患者さんからは、古来伝承される野草などの自然素材が原料のお茶(いわゆる健康茶)はどうかなど、しばしば聞かれます。中には、初めて聞くような名前のお茶もあります。

 お茶に限らないのですが、健康に良いというのは、病気を治すというのとは、同じ意味ではありません。病気でなかったり、薬を服用していないような方が、より健康を維持する目的のものも多いのです。また、腎臓によいていっても、中には、尿管結石によいとか、浮腫をとるのによいとか、本来の目的と異なった作用のものも多数あります。

 ですので、まずは、目的に適っていて、安全性が高いものが、腎機能が低下してきた方には必要なのです。前々回のコーヒーでも述べましたが、よく問題となる、煎茶や麦茶はコーヒーの10分の1程度です。また、これも、コーヒーの回の繰り返しになりますが、腎機能低下に伴う腎臓の毒素の濃縮力の低下に伴って、毒素を尿に出す効率が低下している中、尿量を増やすことで、体内にできるだけ毒素を残さないという考え方です。

 そのためには、心不全などの問題がなければ、一般成人の1500mlより多く飲水を摂り、多くの尿を出したいのです。そして、カリウム自体も、その多くが尿中に排泄されやすいことから、コンビニやスーパーに並んでいるような種類のお茶であれば、あまり心配ありません。実際、高カリウム血症になりやすいのは、食事で果物などの摂取が増えた場合がほとんどです。