【Q】サプリメントの中で、腎臓に影響があるものとそうでないものがあると聞きました。様々な種類のサプリメントを良かれと思って飲んでいる人が多くいると思います。具体的にどのようなものが腎臓に悪いのか、またどのようなものなら飲んでも良いのか教えてください。

【A】まず、名のよく知れたメーカーから出されているサプリメントは、正常の腎機能の方に悪影響を与えるものは、少ないとお考え下さい。少ないというのは、予期せず悪影響が出る可能性がないとはいいきれない点があるからです。過去には、アリストロキア酸という成分を含んだ漢方薬を服用して、腎不全になってしまった患者さんが多くみられ、チャイニーズハーブ(漢方薬)腎症ともいわれるようになりました。
 サプリメントにも、生薬が含まれるものが多いので、複数のサプリを使用された際に、予期せぬ作用が生じる可能性はあります。
 こうした、複数のサプリメントを使用される際には、必ず、成分として重複するものがないかどうかの確認が重要です。これは、腎臓に限らず、他の臓器・組織などにも予期せね影響が出現しないようにするために、注意が必要なところです。
 さて、腎臓に絞って考えると、まずは、ビタミンDとカルシウムが挙げられます。ビタミンDには、血液中のカルシウム濃度を上昇させる作用があり、これらを含むサプリを既定の服用量以上に摂取したり、気づかぬうちに複数のサプリで摂取していた場合に、高カルシウム血症となり、前回のQ&Aの通り、要注意です。また、腎機能低下を有する患者さんでは、すでにビタミンD製剤の処方を受けている場合も少なくありません。
 ついで、頻度が多いものとしては、ダイエット関連のものです。特に、短期間で体重が何kgも低下するとうたっているものは要注意です。成人でも、体重の半分以上は「水」ですから、短期間の減量は、脱水傾向に至っていることを意味します。これは、腎血流の低下や、糸球体のろ過圧低下の原因となり、腎機能低下や腎障害の誘導因子となっていることが示唆されます。
 また、安心と思われがちなビタミンCも少し注意が必要です。ビタミンCの代謝産物であるシユウ酸が腎排泄であるため、腎機能低下時には過剰なビタミンC摂取によって、高シュウ酸血症を来し、蓚酸カルシウム結晶が結石として沈着して腎障害を起こすことがこれまでに、報告されています。