< https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31996350/ >
・・・腎機能が低下してくると、タンパク質の過剰摂取は腎臓に負担を与えるため、どういったタンパク質を選択するのが良いかに関しては、常に頭を悩ませるところです。そのひとつの参考となる報告が、今回、国立がん研究センターの研究者らが、日本各地の地域住民約10万人の生活習慣を調査して、長期間追跡するコホート研究「The Japan Public Health Centre-based Prospective(JPHC)Study」のデータを利用して、大豆を用いた各種の食品摂取量とそれらの総摂取量が死亡率に影響を与えているかどうかを調べました。

 研究者らは、各種の大豆製品の摂取量が総死亡率や死因別死亡率に影響を与えるかどうかを検討しました。すると、大豆発酵食品の摂取量が最も多かったグループは、最も少なかったグループに比べ総死亡率が低く、納豆の摂取量が多いと心血管死亡率が低かったことがわかったと報告しました。

 これまでにも、大豆発酵食品の摂取によって高血圧のリスクが低下する、心血管死亡率の減少に関連するという報告がありました。しかしながら、大豆製品の「総摂取量」と総死亡率を調べた研究の結果には、これまで食い違いが見られていました。

 そこで著者らは、1993年に調査を開始し、それ以後5年ごとに質問票を用いた生活習慣調査を継続し、参加者の死亡、海外への移住、15年後調査の追跡終了日のいずれかまで追跡を継続しました。コホート全体では10万3472人が参加していました。

 生活習慣病を有する方々の食事に関しては、食事だけで大きく左右する因子は少なく、今回も結果からは、大豆発酵食品の摂取量が多いことと死亡率の減少に有意な関連が見られたものの、大豆製品全体の総摂取量と死亡率では関連が見られなかったと結論しています。ひとつの参考になりますが、やはり偏った食事は好ましくないということでしょう。