【Q 】
尿たんぱくが増えてくると、タンパク質の多い食事をとる方がよい?
イエス (YES) or ノー (NO) ???

【A】 正解 はノー (No)

【ポイント解説】
20年余り前までは、教科書にも高タンパク食が治療として記されていました。血液中のタンパク質が減少するから、補充をするという考え方でした。しかしながら、尿蛋白が持続・増加している状況では、タンパク質の多い食事を摂るのは、腎臓にとってよくないという考え方にかわってきました。
 メルマガのvol.4とvol.5でも、話題にした内容ですが、簡単に振り返ってみましょう。食事は、三大栄養素とされる、糖質(炭水化物)、脂質、タンパク質に分類されます。この3種類のうち、摂取した糖質や脂質は代謝によって揮発性酸(気体の酸)となって、呼吸から二酸化炭素の形で、呼気中に放出されます。  
 ところが、タンパク質には、N(窒素)、S(硫黄)、P(リン)などが含まれているため、代謝によって硫酸、硝酸、塩酸などの「強酸」が産生されてしまいます。これらは、気体になることのできません。そのため、不揮発酸と呼ばれ、腎臓から尿に排泄するしかありません。
 尿たんぱくが増えてきた状態というと、血液をろ過する糸球体というミクロの血管からなる組織が、何らかの障害を受けて、ろ過の網目から本来は漏れ出ないタンパク質が出ているという非常事態なので、さらに、タンパク質を過剰に摂取すると、障害を受けている糸球体のろ過膜に負担が増してくるため、注意が必要ということになります。