前回は、タンパク質の三大栄養素の中での特徴を述べました。そして、最後に、糖質および脂質との大きな違い、つまり、タンパク質は代謝されると、不揮発酸が産生されるということでした。

 今回は、腎臓病になると、タンパク質制限が必要となる、2つの理由について考えたいと思います。

 まず、一つ目は、先ほどの不揮発酸が大きく関係します。食事から、また細胞の代謝(生きていくために必要)によって、常に血液中に酸が入り込んできます。そして、それらのうちには、強酸という細胞に障害を与えるようなものが多く含まれます。これら不揮発酸は腎臓から尿として体の外に出すしか通常は方法がありません。

 そのため、腎機能が少しでも低下すると、その分、不揮発酸を体外に出すのにてまどります。元々、腎臓が不揮発酸を尿に出すcapacity(容量)は、決して大きくないため、タンパク質を摂りすぎると、強い酸が長い時間にわたり体内にとどまって、全身に悪影響を及ぼすわけです。このことからも、腎機能が低下してくると、その合併症が全身に及ぶということが理解できます。