< https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31476765/ >
・・・20世紀に石油化学が発達するまで、地球上に「プラスチック」は存在していませんでした。今や、大量に生産されたプラスチックがゴミとして廃棄され、処分しきれずに、生態系に大きな影響を与えています。ウミガメ、海鳥、アザラシなどの死体の胃袋から、誤って飲み込んだと思われるプラスチックが大量に見つかる例も後を絶たない状況です。

 ところが、わが身にとっては、そのような影響を考えることはあまりされていませんでした。今回の研究報告によると、8カ国の健康なボランティアの便を調べたところ、全員からマイクロプラスチックが見つかったというものです。先進国で生活している人々は、食品や化粧品など身近なものから日常的にマイクロプラスチックを摂取している可能性を示唆しています。

 便中からは、素材の種類として、ポリエチレン(レジ袋など)、ポリプロピレン(耐熱容器やラップなど)、ポリ塩化ビニル(塩ビパイプなど)、ポリスチレン(発泡スチロールなど)、ポリエチレン・テレフタレート(PETボトルなど)、ポリアミド(ナイロンなど)などです。

 分析した結果、全員から3~7種類のマイクロプラスチックが見つかったとのことです。中でも、最も多く見られたのは、ポリプロピレンとポリエチレン・テレフタレートでした。本研究では、マイクロプラスチックがどのようなルートで体内に入り込んだかは不明ですが、食品に紛れ込んでいる可能性が高そうです。既に日本近海のカタクチイワシから、マイクロプラスチックが見つかったことも報告されています。