< https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31614552/ >
・・・最近は、「糖質制限」がダイエットや糖尿病に関して、広く知られるようになってきました。一方で、「糖」の種類に関しては、すべて悪者と思ったり、果糖やオリゴ糖は血糖に影響がないとか、いろいろ情報が錯誤して、正確に理解されていない場合にも、よく遭遇します。

 まず、少し「糖」について、整理しましょう。タンパク質・脂質と並んで糖質は、三大栄養素のひとつで、重要なエネルギー源というのが、前提です。ややこしいのは、この「糖」にもいろいろと種類があって、先述のように果物に含まれる「果糖」や脳などのエネルギー源として知られる「ブドウ糖」などさまざまな種類があります。そして、「オリゴ糖」もそのひとつです。

 「糖」はそもそも構造から、その構造を成り立たせている糖の数が重要となります。まず、1個の糖から成り立つ「単糖」、単糖が2~10個結合した「オリゴ糖」、それより多くの単糖が結合した「多糖類」と分類されます。オリゴ糖の「オリゴ」には「少ない」という意味があり、少数の単糖が結合していることを表しています。

 さらには、オリゴ糖には、砂糖の成分である「ショ糖」や牛乳に含まれる「乳糖」のような、消化酵素によって分解されて体のエネルギー源になる「消化性」のオリゴ糖と、消化されずに大腸まで届く「難消化性」のオリゴ糖があります。一般的に「おなかの調子を整える」とされているオリゴ糖は、難消化性のオリゴ糖のことを言います。

 そして、最大のポイントは、難消化性オリゴ糖は、胃や小腸で消化されないため、糖質として吸収されることがない点です。こうした効果があると、血糖値を上げないため、血糖コントロールの改善やダイエットにも効果が期待できるという点です。

  さて、今回の報告は、そのような難消化性の新しいオリゴ糖が、サトウカエデの樹液から作られるメープルシロップの中から見つかったというものです。実際に、血糖上昇を抑制する効果が示されています。この新しく発見されたオリゴ糖は、メープルシロップに含まれている「メープルビオース」というものです。メープルシロップは昔から人が摂取してきた食材であるため、副作用の心配が少ないと考えられます。