< https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32493754/ >
・・・神戸大学の研究グループが、先日、糖尿病治療薬である「メトホルミン(商品名:メトグルコ)」が、便の中にブドウ糖を排泄するという非常に興味深い報告を行いました。対象は、モデル動物ではなく、ヒトを対象としており、信頼性が高いと考えます。

 非常に長期にわたり、メトホルミンが糖尿病の治療薬と用いられてきたばかりではなく、単に、血糖値を改善するだけでなく、多面的な作用が知られてきました。

 研究グループは、PET-MRIを使って、メトホルミンを飲んでいる糖尿病患者さんと、飲んでいない糖尿病患者さんを比較して、体内のブドウ糖の動きを調べました。その結果、メトホルミンを飲んでいる患者さんでは、ブドウ糖(FDG)が腸に集まることがわかりました。そして、単に留まっているだけではなく、腸の部位としては、小腸の肛門に近い部分(回腸)から先で、集積が認められました。

 この集積部位は、メトホルミンを飲んでいる患者の体内では、「腸の内容物」にブドウ糖がたくさんみられました。一方では、「腸の壁」へのブドウ糖の集まり方には、メトホルミンの服用の有無は差はありませんでした。つまり、メトホルミンを服用すると、ブドウ糖が腸から便の中へ出ていくことが示されました。