< https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7015079/ >
・・・健康食に関心のある方は、ご存知と思われますが、地中海食とは、イタリア、ギリシャ、スペインなどの地中海沿岸の国々の人が食べている伝統的な料理をさします。注目を集めているのは、地中海食は、認知症、心疾患、腎疾患などの予防、内臓肥満の改善などに効果があって、健康寿命を延伸させることが、これまでにいくつかの研究で明らかになっています。

 地中海食はその内容をもとに、地中海食ピラミッドとして、示されます。ここでは、穀類、野菜・果物類、乳製品、魚介類をバランス良くとり、油脂分は、オリーブオイルを中心に、肉類は少量摂取します。中でも、小麦粉からできているパスタやパンは摂取エネルギーの半数余りを占めています。

 さらに、食物繊維やビタミンが豊富な野菜、ナッツや果物、低飽和脂肪酸であるオリーブオイル、乳製品をほぼ毎日摂取し、肉類を控えて、DHAやEPAを含む魚介類を多く摂取することで、健康寿命の延伸に効果があるとされています。こうした食事内容が、腎移植を受けられた患者さんにも効果が期待できるかを、検討したのが、今回のstudyです。
 条件としては、移植片が1年以上機能している腎移植レシピエントの方、632例を対象に、地中海食の遵守と腎機能転帰の関連を検討しています。約5年余りの追跡の結果、76例で生着不全、119例で腎機能低下、181例で移植片喪失が発生しました。

 その中で、地中海食スコア(9点満点)と、追跡結果との関連を解析すると、尿蛋白排泄量高値の患者および移植後経過期間が短期の患者さんで、地中海食スコアと腎転帰の逆相関が強かった、つまり、移植後、早期から、地中海食を遵守することで、その後の転帰も改善するというものでした。