【Q】脂肪肝のため、イノシトールというサプリを飲み始めました。処方されるアトルバスタチンは長期の服用で副作用が心配だからです。イノシトールは効果があるのでしょうか?

【A】まず、脂肪肝があるとのことで、脂質異常は動脈硬化進展の重要な危険因子ですので、現代の腎臓病は動脈硬化をベースとして進行することから、重要な課題と考えます。
 少しだけ整理させて頂くと、脂肪肝の原因は、糖代謝異常(糖尿病など)と中性脂肪の異常です。一方で、アトルバスタチンは高コレステロール血症の治療薬です。もし、高コレステロール血症が要治療でしたら、アトルバスタチンは多くのエビデンスを有しており、長年にわたり、国内外で非常に多くの患者さんで使用されています。もちろん、腎機能の程度や併用薬の注意はいりますが、通常はメリットの方が大きい優れた薬剤です。
 また、イノシトールに関しては、水溶性ビタミン様物質で、ビタミンB群に分類されています。特に活性があるのは、イノシトールの異性体のうちミオイノシトールと呼ばれる成分だけです。サプリに、それがどの程度含まれているかは、気になるところです。
 また、イノシトールを多く含む食材としては、豆類、穀類、ナッツ類などの植物種子ですが、その大部分はフィチン酸として存在しており、動物はフィチン酸をほとんど吸収できません。それ以外では、イノシトールが豊富な食材には、オクラ、マスクメロン、オレンジ、グレープフルーツ、鶏肉、鶏レバーなどがあります。いずれにせよ、サプリは補助的な作用にとどまると考えていただいた方がよいかと思います。さきに、上げた糖代謝異常や高中性脂肪血症は全身の動脈硬化進行の原因となるため、食事療法と、適度の減量が確実に効果が期待できます。