国内の痛風患者数は100万人に増加しており、その背景ともなる高尿酸血症患者数はその10倍に上ると推計されています。「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」は、2002年の改訂第2版から、16年ぶりの改訂版(第3版)として2018年12月に公表されています。ここでは特に、日本でのみ治療対象とされている無症候性高尿酸血症の薬物療法に関する推奨も大きく変わってきています。

 尿酸という物質は、以前にも触れましたが、抗酸化作用など、体にとって有益な役割も担っており、低すぎるのも、注意が必要です。ただ、多くの場合は、痛風・高尿酸血症の治療が目的であり、特に患者さんを悩ませる自覚症状の1つである痛風関節炎の発症を防ぐことです。この点に関しては、血清尿酸値を4.6~6.6mg/dlにコントロールしたときが最も痛風関節炎の発症率が低いという成績があります。

 高尿酸血症に関して、長期的な視点で重要なポイントして、高尿酸血症の持続が高血圧の発症に関与しているという点があげられます。それ以外では、痛風・高尿酸血症に高脂血症、耐糖能異常、肥満などの生活習慣病が高率に併発することが知られています。それぞれの因果関係の詳細はまだ、不明な点がありますが、まずは、これらの併発症に対する積極的な治療が重要となります。 以上の点から、血清尿酸値を6mg/dl以下にコントロールすることが望ましいと考えられています。