FSGSの予後もまた、タンパク尿が多いと不良になりがちです。FSGSがネフローゼ症候群を呈する場合は、腎生存率が、5年で85.3%、10年で70.9%、15年で60.9%、20年で43.5%とほぼ直線的に低下すると報告されています。

 FSGSはMCNSと同様に、初期の治療において、ステロイドが用いられますが、ステロイド抵抗性を示したり、頻回再発型からステロイド抵抗性に移行する場合もありますが、それでも、十分な治療が行われた場合には40-50%の症例で治療に反応して寛解します。完全寛解や不完全寛解1型が得られた場合の予後は良好で、腎生存率は20年で90%以上を維持しています。

 また、腎移植が行われた場合は、一次性FSGSでは移植後の再発率が15-55%といわれており、この場合は、移植後早期から高度タンパク尿がみられて、移植腎機能の廃絶の原因となってしまいます。ここでも、FSGSの原因として、血液中の液性因子の関与が想定されます。一方、二次性FSGSの一部である家族性FSGSでは、移植後の再発はまれとされており、この場合は逆に、液性因子の関与は考えにくいからだと考えられます。

 また、腎生検によって、FSGSは組織型から、いくつかの分類があって、分節性硬化が尿細管の起点である糸球体の尿細管極に一貫して存在する場合(尖端病変[tip lesion])は、ステロイド療法に対する反応が良好であることが知られています。また、毛細管壁に皺がみられたり、虚脱が認められる場合(虚脱型亜型[collapsing variant])、より重症で腎不全への急速な進行が示唆されます。