今回は『エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン 2018』から、「飲酒量」をとりあげます。

 お酒がなによりの楽しみ、という方も多いのですが、いざ、腎機能や尿検査で異常がみられてくると、どうすればよいか、迷ってしまうケースもしばしばです。それでは、CKD患者さんの適度な飲酒量の指標があるかどうかが問題になりますが、現時点では明確な観察研究に乏しく、推奨される飲酒量が決まっていないというのが実際のところです。

飲酒

 ただ、一般的には、飲酒量と死亡リスクとの関連が知られています。男性では、1日当たりエタノール換算で46g、女性では23gの飲酒量を超えると死亡リスクが高まると考えられています。また、海外ですが、最近では、もっと少ない量のアルコールでも死亡などのリスクが上昇するという報告もなされています。

 また、CKD患者さんに関しては、出血性脳血管障害は、週にエタノール6.9g(0.3合)以上でリスクが顕著であったとされています。

 現在、日本では、一般の方では適度な飲酒の目安が、1日20g程度とされていますが、どうも、CKD患者さんでは、すでに動脈硬化のリスクが上回っているという観点から、この量でもリスク上昇の可能性があり、注意を要するということです。

 かつては、「百薬の長」とも言われてきましたが、少なくとも習慣性の飲酒は考え物です。また、薬と飲み合わせなどの注意も必要ですし、少なくとも過量摂取にはならないように、気をつけたいところです。