< https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31990973/ >
・・・日々の食事内容に関心が徐々に高まってきています。そんな中、食物繊維は、おおまかに健康に望ましいというのは、共通に理解されている点ではないでしょうか。実際、これまでも、食物繊維は、高血圧・脂質異常症・糖尿病などに良い効果を及ぼすことが示されてきました。欧米の研究では、穀類に含まれる食物繊維の摂取量が多いと死亡リスクが低いという報告もあります。

 日本人ではどうなのか。最近、9万人以上の日本人を対象に17年間追跡した大規模研究が、国立がん研究センターが中心となり実施され、結果が報告されました。「JPHC研究」というものです。まず、食物繊維の摂取量が多いほど、男女ともに総死亡リスクが低下することが明らかになりました。

 死因別では、男女ともに食物繊維の摂取量が多いほど「循環器疾患」の死亡リスクが低下していました。「がん」に関しては、総摂取量が多いほど、男性では死亡リスクが低下していましたが、女性では、そうした関連はみられませんでした。

 さらに、穀類の摂取と死亡リスクの低下との関連は顕著なものではなく、豆類、野菜類、果物類からの食物繊維の摂取量が多いほど死亡リスクが低下するという結果でした。 日本では欧米と比べると、穀類摂取の中心が精白米であることが、この結果に影響を及ぼしているのではという考察がなされていました。

 これらの解析結果を基に、日本人に推奨されるのは「食物繊維の摂取量を増やすために、豆類や野菜類、果物類由来の食物繊維摂取量を増やすか、より食物繊維含有量の多い、玄米、シリアル、全粒粉パンなどの穀類によって、食物繊維の摂取量を増やすのが良いだろう」という内容でした。やはり、日々の食事における食物繊維の重要性を改めて認識させられる結果でした。