< https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30911057 >
・・・慢性腎臓病(CKD)をいかに早期に診断するかが課題ですが、今回の、医薬基盤・健康・栄養研究所(大阪府)のグループの研究結果によると、血液中に微量で存在している「D-セリン」が重要であるとのこと。

 行われた研究は、アミノ酸に注目してなされました。アミノ酸は、その分子内にアミノ基(-NH2)とカルボキシル基(-COOH)を持つ化合物の総称です。アミノ酸には、右手と左手の関係のように、互いに鏡に映すと同一になる構造のもの(鏡像体)が存在しており、一方をL体、もう一方をD体とよんで区別しています。どういうわけか、体のタンパクを構成するアミノ酸はすべてL体として知られてきました。一方、D体のアミノ酸は自然界に存在しないとされてきました。

 しかし、近年、D体のアミノ酸も、実はいろいろな役割を持って存在していることが、解明されつつあります。今回、研究グループでは、L-アミノ酸だけでなく微量のD-アミノ酸の測定が有用であり、D-アミノ酸の中でも、D-セリンがCKDの早期診断に最も有効であったということを示しました。

 次は、D-セリンと慢性腎臓病といっても、さまざまな原因がありますから、それらの成り立ちとどのような関係にあるかがカギになりそうです。