< https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32061315/ >
・・・今回の報告もまた、臨床論文の最高峰である、昨週紹介したNew Engl J Medに並び立つLancet誌にて発表されたものです。日本と同様、海外でも、CKD患者数が増え続けています。高齢化やメタボの蔓延によって、近年のCKDは、従来の腎炎とは異なり、治療薬のない動脈硬化をベースとした、「広い意味での腎硬化症」が大多数を占めるようになっています。

 今回の、Lancet誌に報告された研究では、世界の疾病負担研究2017へのデータ提供のため、1990-2017年の慢性腎臓病(CKD)の世界、地域、国別の疾病負担の体系的分析を実施しています。

 結果としては、2017年に、世界中で120万人がCKDで死亡しており、全年齢の死亡率は1990-2017年の間になんと、41.5%も増加していました。2017年の時点で、世界のCKD有病率は9.1%で、全年齢の有病率は1990年以降29.3%増加していました。死因としては、心血管疾患による死亡140万件が腎機能障害に起因していました。

 以前より、CKDは心血管イベントの危険因子とされていまたしたが、これほどの大規模な観察研究で有意な結果が得られると、より危険因子としてのCKDの重大な役割が実感されます。この観点からも、早期からのCKDの良好なコントロールが必要となります。