前回のクレアチニンと並んで、健診や一般の採血検査においても、目にされることの多いのが尿素窒素です。BUN(血清尿素窒素;blood urea nitrogen)やUN(尿素窒素;urea nitrogen)とも表記されていることが多いと思います。

 三大栄養素のうち、タンパク質の後始末が腎臓の重要な役割ですが、タンパク質が分解されるとアンモニアが作られます。ただ、このアンモニアのままだと体に不都合が生じるため、肝臓でさらに尿素に変えられて、最終的に腎臓を通して尿として排出されます。

 ところが、腎臓の機能が低下すると、腎臓でろ過しきれなかった尿素が血液中に残ります。そのため、血液中の尿素を測定することで、腎臓の機能を推測しています。BUNは糸球体濾過率(GFR)が30%前後に低下してから上昇するようになるといわれています。

 ただ、注意が必要なのが、クレアチニンに比較して、正味の腎機能の変化以外の要素にても、数値が変化します。比較的多いのが、消化管出血、高たんぱく食、脱水症などで容易に高値となり、一方、低栄養の場合は低値を示します。そこで、一つの目安として、BUNが高値の場合に、BUN/Cre比を計算することにより、腎臓以外の影響の程度を推定できます。目安は、以下の通りです。

 BUN/Cre比
  10以上:脱水などの腎外性因子
  10以下:低蛋白食、腎透析後