前回は、全身血圧と糸球体内圧のそれぞれをわけて考える必要があるとの話をさせていただきました。全身血圧は通常のように、腕で血圧を測ればよいのですが、腎臓の内圧である糸球体内圧は測る方法がないため、どのように把握すればいいのか。

 実は、この糸球体内圧が高すぎても、低すぎても、ともに腎臓に悪影響がでます。まずは、腎臓の本来の働きとしては、適度の内圧があることで、血液をろ過して、毒素を尿に出すことができます。しかし、糖尿病や腎機能低下の進行で、糸球体内圧が高くなると、ミクロの血管で構成されている糸球体は壊れて、タンパク尿が出現します。

 このようなことから、タンパク尿が多いことは、多くの場合において糸球体内圧が高いことを間接的に示していると考えることができます。このような場合には、塩分制限や糸球体内圧を低下させる薬剤を用いると実際に、尿タンパクの量が減少します。
 
 それでは、糸球体内圧が低い場合はどうか。実は、こうした状態にある方、つまり高血圧はあるのですが、実は、腎臓の内圧が低い方が、近年、とっても増えてきており、それが腎機能低下の進行を早める重要な一因になっています。その詳細は次回に。