< https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31395617 >
・・・メルマガvol.20のこのコーナーでも、多発性嚢胞腎の治療薬が登場して、すでに10年以上が経過しているが、疾患自体の一般の方から医療関係者まで、認識が薄いという話をしました。そして、治療薬が登場したものの、まだ、この疾患を十二分に制御するところまでは至っていません。その背景には、疾患の病態で、まだ不明な点が多いからです。

 今回のニュースは、遺伝性腎疾患の代表として知られる多発性嚢胞腎ですが、一部では、孤発例、すなわち家族歴がないようなケースも散在しており、その一端が、明らかになったというものです。遺伝的な背景が明らかではない、多発性嚢胞腎または多発性肝嚢胞の診断を受けた患者さん122例を対象に、全エクソーム解析という、体内でタンパク質をつくるもとの設計図である遺伝子配列を調べる解析を実施しました。

 その結果、孤発例の原因遺伝子の候補として、ALG9という遺伝子を特定し
ました。そして、その新たな候補遺伝子から作成されるタンパク質の役割を検証しました。 また、新たな治療薬のターゲットが増えたという点では、治療成績が今後、さらに向上することにも期待がもてます。