アルブミンは血漿中にあるタンパク質のうちでも、もっとも大量に含まれます。また、量だけでなく、機能的にも重要であることは、これまで、何度も述べてきた通りです。ここでは、その重要なタンパク質である、アルブミンが尿に漏れ出ることを、どのように考えるかについてです。

 これまでに、多くの研究から糸球体濾過量(glomerular filtration rate:GFR)とは独立した心血管事故の危険因子であることが明らかとなっています。また、腎臓病では、糖尿病性腎症の病期分類に用いられてきました。

 しかしながら、変動が大きいマーカーでもあり、尿中アルブミン定量検査は保険診療上、糖尿病腎症の場合でのみ算定が認められていて、しかも早期腎症患者であって微量アルブミン尿を疑うもの(糖尿病性腎症第1期又は第2期のものに限る)に対して行った場合に、3か月に1回に限り算定できる」という取り決めがあります。

 さらに、近年では、冠動脈疾患患者では非糖尿病であっても糖尿病患者と同程度の微量アルブミン尿発現率を示すこと、また、近年CKDの原因の大多数を占める腎硬化症における微量アルブミン尿の存在の頻度が々であるなど、腎臓病診断における有用性が限局的であることがわかってきて、今はあまり腎臓病患者さんに用いることはなくなってきています。

 実際、私もメンバーを務めていた、厚労省の研究会(現在は、AMED)でも目的は、アルブミン尿に変わる診断法を確立するというものでした。創薬も大変ですが、診断薬の創出も、いろいろなステップをクリアする必要があり、今も進行中です。