前回は、アルブミンは重要な栄養状態の指標であることを紹介しました。アルブミンの値が低いと、生命予後が不良であるとの報告は多数なされています。もちろん、アルブミンの値だけで、すべてが説明できるわけではありませんが、その値の変化を、例えば、体重の変化、食事内容の変化などとあわせてみていくだけでも、栄養不良になる予防になります。

 アルブミンの値が低いと、具体的にどのような問題が生じるかですが、まず、アルブミンが血管内に十分にあると、水分が血管内に保持されて、全身に血流がしっかりと循環してくれます。これは、とても大切で、さまざまな重要な臓器に酸素や栄養を送り届けることになり、臓器がしっかりと機能する要因となります。

 逆に、血液中のアルブミンが低下してくると、血管内の水分が血管の外にでて、むくみが出てきます。そして、栄養状態が悪いと、慢性の炎症が血管を中心として続いて、動脈硬化が進行します。

 動脈硬化こそが、心筋梗塞や脳卒中、下肢動脈閉塞などの、生命に関わったり、寝たきりにつながったり、歩行がつらくなる原因です。したがって、食事の制限が必要な一方で、栄養状態をうまく保つことがとても大切なのです。「しっかりと食べて、しっかりと透析する」というのが、望ましいということです。